アイルランドの映画制作者が、チャーリー・チャップリンのDVDの映像に妙な人物を発見した。その人物は携帯電話で通話しているように見えるのだ。現在であれば何ら不思議のないことだが、この映像は1928年に撮影されたものである。言うまでもなく、当時携帯電話など普及しているはずもなく、携帯電話の原型は1940年になってから世に出ている。ところが動画共有サイト「Youtube」に公開された映像には、たしかに現在の携帯電話のようなものを手にした人物が写っているのだ。映画制作者はこの人物を「タイムトラベラー」ではないかと推測している。

ベルファストに住むジョージ・クラーク氏は、チャップリンの大ファンでDVDで何度も作品を鑑賞している。彼は最近、映像のなかに妙な人物がいることに気付いた。その人物は手に携帯電話のような四角い物体を持ち、何か話している様子なのだ。

これが映画の1シーンであれば、小道具による演出であることを誰でも理解できるはず。しかしその人物が登場する場面は、劇場の外で一般人が通行するところをカメラに収めたものだ。当時の興行の様子を記録したものと思われるのだが、1920年代に今と同じくらい小型の通信機器を開発することは不可能である。なぜなら1940年に携帯電話の原型が登場しているのだが、電話を背中に担がなければいけないほど大きな代物だった。その後の70年を経て、現在のサイズにまで縮小されているのだ。当時の人が今の携帯電話を見て通話ができると誰も信じないはずである。

問題の人物は、公開された映像の2分44秒あたりに登場する。クラーク氏は「老婦人」と呼んでいるのだが、老婦人は黒い帽子と黒いマントを着用し、画面中央のシマウマの向こう側を右から左へ歩いていく。左手に持った何かを耳に当てて、しきりに話をしているように見えるのだ。何度も繰り返し映像を確認したクラーク氏は、「私の考えはバカバカしいと思われるかも知れないが、この老婦人はタイムトラベラーで、手にしているのは携帯電話ではないかと思っている。そうでなければ彼女の行動は説明がつかない」と、本人も困惑した様子で説明している。

彼の大胆な推測はインターネット上で話題を呼んでおり、さまざまな意見が飛びかっている。

「補聴器じゃないか?」
「補聴器だろ」
「待て、補聴器に話すのは変じゃないか?」
「この人はおそらくおかしい人で、貝殻に話してんだよ」
「そもそもこの当時、アンテナも建ってないし衛星も飛んでないのに、どうやって通話するんだよ」
「タイムトラベラーにアンテナも衛星も関係あるか」
「時間旅行するくらいだから、通話なんかへっちゃらだよ」
「『ドクター・フー』(英国の人気SFドラマ)だ。間違いない」

……など。多くの人が補聴器ではないかと意見しているのだ。しかし一部のユーザーが指摘するように、話しかけるのは不自然である。では、この人物が手にしているものは何なのだろうか? タイムトラベラーとの見方は、若干飛躍しているように思えるのだが、クラーク氏の推測にかわるものを他に思いつかない。専門家によって、事実がいち早く解明されることを願う。

screenshot:YouTube yellowfeverbelfast

▼ クラーク氏が説明。2分44分あたりに携帯電話を手にした人物が登場する。

■参考リンク
Man spots ‘time traveller’ in Charlie Chaplin film
(デジタルジャーナル)英文