山盛り野菜をトッピングできることで有名な『ラーメン二郎』。丼からハミ出すほどの野菜で人気を博しているのだが、その『ラーメン二郎』をしのぐスゴイ量のラーメンが存在した。

そのラーメンとは、大田区の麺香房『暖々』の「増し増しラーメン」だ。追加トッピングできる野菜の量は丼の3倍強! スープも麺もまったく見えないほど大量にトッピングしてくれるのだ。この噂を聞きつけたロケットニュース24取材班は、さっそく最強レベルの増し増しラーメンに挑戦にしてみたぞ。

お店は京急線平和島駅から徒歩5分のところにある。取材班が訪ねたのは午後3時。お昼にはちょっと遅めの時間ではあったが、客足は途絶えていない様子だった。8席のカウンターの半分は埋まっていた。

券売機でラーメンの券を買って席に着く。注文の仕方がわからなかったので、「いちばん量の多いヤツください」というと、店員さんは、「お出しするときに改めて聞きますので」と応えた。カウンターのところに貼られた注意書きを読んでわかったのだが、ラーメンを出すときに「盛り付けどうしますか?」と聞いてもらえるらしい。野菜を「普通」、「多め」、「増し」、「増し増し」の4段階で注文できるという。しかも無料である。

ようやくシステムを理解し、「増し増し」でお願いすると、山のように盛られたラーメンが出てきた。お! これが「増し増し」か。これぐらいなら食べられそうだ。でも、下調べしたものより量が少ないような?

「これ増し増しですよね?」と尋ねると、「あ、増し増しね。すみません。増しかと思いました」といって、ラーメンを厨房に戻すと、さらに野菜を追加。上積みされた野菜の量は、「増し」の倍。「お待たせしました」と出されたラーメンは、麺もスープもまったく見えないもやしの山となっていた!

どうやって食べていいのかわからずに戸惑っていると、もう1つ丼を出してくれた。山のようなもやしを取り分けて少しずつ食べるしかなさそうだ。そして実食! とにかくもやしを減らさないことには、麺にもスープにもたどり着けない。もやしとの終わりなき戦いが始まった。

食べ続けていれば自然に量が減るだろうと、安易に考えていたのだが、これがなかなか減らない。格闘すること30分。まだ麺もスープも見えない。カウンターにあった『ラーメンだれ』をかけて、何とか気力を奮い立たす。

しかし一向に減らない。さらに食べ続け40分が経ったあたりでようやく麺が見えてきた。無理やり丼をかき分けて、スープを一口飲んでみる。うまい! ダシの効いた濃厚なスープは絶品。なんだか食欲がわいてきたぞ! そう思ったものの、もやしを食べきったあたりで胃袋の限界が……。

やっと麺のゾーンに達したのだが、ここからなかなか食い進めなくなってしまった。というのも、ここの麺は太麺。しかも長時間スープに浸っていたせいで、若干膨張しているらしく、1本1本がかなり太い。一口食べては箸をおき、また一口食べては箸をおきの繰り返し。もはや先へは進めなくなった。

幸いこのお店に制限時間はなく、罰金制度も設けられていない。しばらく待てば回復するかと思われたが、飲み込む力もなくなってしまった。せっかくおいしいラーメンを作ってくれたのに、もやしを食べてる段階ですでにおなかがパンパン。ラーメンどころの話ではなくなってしまった。

「すみません。もう食べれません」と言うと店主は、「増し増しに挑戦される方はみんなそんな感じですよ。最初は調子いいんですけどね、最後は箸をおいて一点を見つめています。10人挑戦して3人くらいしか食べれないですね」と話していた。

なるほど、なかなか食べきれる量ではない。しかしなぜ、こんな超大盛りメニューを作ったのか? 店主によると「丼の限界に挑戦したかった」との事。だが、「増し増し」は限界をはるかに超えている。こんな量のラーメンを食べられる店は極めて少ないだろう。

大食いを自負する強者でも、食べきることが難しい『暖々』の「増し増しラーメン」。自信のある方は一度挑戦してみてもらいたい。ただし無理は禁物。ラーメン本来のおいしさを楽しみたい方は、まず普通盛りで手ごたえを確かめていただきたい。

■店舗情報
店名: 麺香房 暖々
住所: 東京都大田区大森東1-3-12
営業時間: 月~金曜日12:00~24:00 日・祝日12:00~23:00
定休日: 不定休
※「ロケットニュース24見ました」と伝えると味付けたまご1個サービスしてもらえます!

Photo by Rocket News24 Staff / 佐藤記者撮影