まずはじめに、2005年ごろからインターネット掲示板にコピー&ペーストされるようになった有名な文章を紹介したい。とある人物がラーメン屋に入り、店員とやり取りしたようすが書かれている。

・有名なコピー&ペースト文
「高菜、食べてしまったんですか!!!!????」。多分、僕の口の周りに微妙に唐辛子の味噌がついていたのだろう。はい、食べました。美味しかったです。と答えた。すると、「うちの店は初めてですか?(答える間もなく)何故高菜を食べたんですか? スープを飲む前に何故高菜を食べたのですか? ルールがあるじゃないですか。まずスープをというルールがあるじゃないですか!」と18センチのまま一気にかましながら、持ってきたラーメンを手放さずにこう言った。

「これをお出しすることは出来ません。マナーに反する人はお帰りください」。唖然とした。「だってここに高菜が置いてあるから、食べちゃいけないなんて書いてないから食べました。じゃあ、今から水を飲みまくりますよ。で、口の中を洗いますよ。それでも駄目なんですか?」と訊ねたら、また同じことを言われた。

長男を見たら、長男は「あちゃー」という顔で奥でもじもじしている。そっか、わかった。次は旦那さんだ。3秒ほど無表情で見詰めたら、反応があった。「お客さんは酒を呑みますか? 利き酒って知ってますか? 利き酒をする前に高菜を食べますか? そういうことです。そんな神経の人に食べてもらっては困るのです」。

ここでまた奥さんがかまし始める。「うちは看板も出さずに必死にやっているのですよ。スープを認めてくれないなら、やっていけないんですよ。唐辛子が口の中に入っていたらまともにスープを味わってもらえないじゃないですか? そんな人にスープを呑んで味を判断されたら、もう終わりなんですよ、はぁーはぁーはぁっ」(引用ここまで)。

この文は、インターネット掲示板でラーメン屋の話題になるといつも書かれるようになり、「作り話にしては面白い」と思われるようになっていた。しかし、この文はもともと音楽雑誌『MUSICA』(ムジカ)の鹿野淳さんがブログに書いたもので、このラーメン屋は実在するのである

このラーメン屋は福岡県にあり、看板もなければそこがラーメン屋なのかどうかもわからない店舗なのだとか。しかも、鹿野淳さんのブログに書かれているようにラーメンを食べるには厳しいルールがあり、そのルールをひとつでも破ると強制退場で「お代はいりませんのでお帰りください」と言われるという。インターネット上にはこのラーメン屋の詳細が多数書かれており、ルールについて詳しく書かれていたのでその一部を紹介したい。

●このラーメン屋のルール
・最初にスープから飲まず麺から食べたら退場。
・最初にスープを飲んだが飲む前にかき混ぜてしまったら退場(最初はかき混ぜず、そのまま飲むのが正解)。
・目の前にある辛子高菜はトラップ。ラーメン食べる前に食うと退場。
・店の前に駐車すると退場(ベンツなどコワモテ車だと可らしい)。
・子供は不可。子供づれの時点で退場
・喫煙不可。
・携帯撮影はもちろん着信音が鳴っても退場。
・地図をもって店に入ると退場(一見さんお断りのため)。
・店内をきょろきょろ見回しても退場(同上)。
・メニューを聞くと退場(同上)。
・大盛りを注文すると退場(メニューを知らないとみなされ後同上)。
・ラーメンについてウンチク語るのも不可。
・関西弁不可(店主が嫌いらしい)。
・私語は避けたほうが良い。黙ってるのが吉。

上記のルールには信憑性が低いものもあるらしいので、すべて鵜呑みにする必要はない。しかし、鹿野淳さんはラーメンを食べる前に高菜を食べて「高菜食べてしまったんですかっ!?」と言われて強制退場になったので、そのルールは絶対のようだ。

また、グルメ評価ブログ『食べログ』にも多数の口コミ情報が掲載されており、「あんな堅苦しくしながら、わざわざこのラーメン食べに来なくていいかなと思いました。もっとラーメンは気楽に食べたい」や「店内に入ったら最初の一言が『うちははじめてですか?』です。普通『いらっしゃいませ!!』ですよね。えっ?って思いましたがとりあえず席に座ってらーめんの固めんを注文。込んでもないのに出てくるまで15分。ちょっと長すぎ。やっと出てきたらーめん。『おまたせしました』じゃなく『スープからどうぞ』だって」、「禁止事項を頭に入れて突撃。『ウチは初めてですか?』さっそくキタコレ! いいえとだけ簡単に答えると、席に着かせてくれた。ラーメンを注文すると、目の前の高菜が食欲をそそるが、これはトラップ(笑)」という意見が書き込みされていた。

ちなみに鹿野淳さんは店員に激しく抗議したようで、「あなたが僕にやったことはスープを試すのではなく、客を試しています。そんなねえ、舐められたらこっちもやってられないのですよ」とブチギレしたようだ。まあ、ラーメンを食べに行ってあんな事を言われたのでは、頭にくるのも当然といえる。

いろいろと恐怖のトラップが仕かけられているラーメン屋だが、そこまでこだわりがあるラーメンならば、どんな味なのか一度は試してみたい。もし度胸があるならば、一度食べに行ってみてはいかがだろうか? 申し訳ないが、店名はあなた自身で調べていただきたい。はたしてあなたは、無事にラーメンを食べる事ができ、このラーメン屋から元気一杯になって出てくる事ができるだろうか?

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