『ドリアン』は濃厚な甘みと強烈な匂い(我々にとっては、臭い?)が特徴の東南アジア原産の果物。日本では高級果物として、一目置かれた存在ですが、シンガポールやマレーシア、タイ、インドネシアなど東南アジア諸国では、庶民の果物として愛されています。

例えばシンガポールの屋台で売られているドリアンであれば、3シンガポールドル(約200円)ぐらいから購入できるほどのお手頃価格。ちなみにスーパーでは殻を割った後の房の状態で、しっかり密封して販売されています(写真参照)。好き嫌いがかなりはっきり分かれる果物ですが、好きな人にとってはたまらない味なのだそうですよ。

数100種類ほどあるドリアンのなかで、特に人気の高い品種を挙げてみましょう。甘い香りとクリームチーズのような食感の『D24』、強烈な臭いで甘みも強く、ネットリした食感の『猫山王(別名バタードリアン)』、比較的ニオイがマイルドで、あっさりとした味わいの『モントーン』などは人気の品種。

見た目はどれも似ているので、お店の人に尋ねてみるとよいかもしれません。『D24』や『猫山王』は現地でも比較的高級な品種とされているため、値段もそれなりにします(1000円程度/1kg)

次は選び方のポイントです。1.トゲが硬く、尖っているものは新鮮な証拠。2.振ってみて、低い音のするものは実が詰まっている。3.ドリアンの側面に鼻を近づけると、香ってくるぐらいがちょうどよい(香りが外にまで漏れているものは、熟しすぎ)

シンガポールやマレーシアでドリアンが旬を迎えるのは6~8月。11~1月頃に採れるドリアンも美味とされています(ドリアンにもちゃんと、旬があるんですよ)。ただ、我々日本人にはドリアンの臭いはキツすぎるので、手始めにドリアンアイスクリームなどを試されてみてはいかがでしょう? 東南アジアへ行く楽しみが、またひとつ増えそうですね!

記者・写真上 / 鈴木香穂里

The picture below is attributed to W.A. Djatmiko