東南アジア・タイでダラダラしている日本人バックパッカーたちに、怒りを爆発させている人物がいる。それは、タイに移り住んで数年のキャリアを持つ筋金入りの外こもり “ふくちゃん” である。

外こもりとは、ある程度のお金だけを持って海外に渡航し、のんびりと自適な生活をしている日本人の事である(沈没者ともいう)。しかしふくちゃんは “ある程度のお金” すらない状態でタイで生活をし、ほぼホームレスのような状態に。タイには1日200~300円程度の安宿に泊まっている日本人バックパッカーが多くいるものの、それよりも底辺に落ちた生活をしていたのである。

しかしひとつだけ、ふくちゃんには他のバックパッカーと違う部分があった。「このままではいけない!」と思う向上志向が彼にはあったのだ。一度底辺に落ちたふくちゃんの生活は一転。フジテレビに報じられたり、渡辺謙監督のハリウッド映画に出演したり、そして人気のドキュメンタリーDVD作品『やさぐれ旅行人 DJ北林 第七章』に出演するなど、一躍タイの人気者となったのだ。現在は、ふくちゃんは普通の生活をしており、特に不自由のない生活をしているという。

今回は、そんなふくちゃんを独占インタビュー! 前編・中編・後編の3回に分けて、ふくちゃんの実態とタイの日本人論をお伝えしたいと思う。じっくりとお読みいただきたい。

・カオサン通りの沈没者は死んでいるのと同じ
ふく  カオサンの沈没者は死んでいるのと同じです。毎日ダラダラと、何も考えないで生きている。
記者  ふくちゃんもカオサンに沈没していた期間があるんですよね。
ふく  あります。でも僕はどんどん勉強してその状況を脱出したかった。だから勉強しました。
記者  カオサンでダラダラしている生活に危機感があったわけですね。
ふく  そう。ある程度はダラダラしてもいいんです。でも、ずっと続けちゃダメですよ。死んでるのと同じです。
記者  現状に満足しないで向上しようとしたわけですね。どこで勉強したんですか?
ふく  『ウィキペディア』(Wikipedia)れしゅ。
記者  なるほど。色々と情報が載っているインターネットサイトですね。
ふく  そう。毎日のように『ウィキペディア』を見て学習しました。今も『ウィキペディア』は見ていますよ。
記者  家でじっくり勉強しているんですね。
ふく  家にはインターネット回線がありましぇん。1時間15バーツのネットカフェを使っています。
記者  それでは不便ではないですか?
ふく  そうでもないですよ。2時間いても30バーツなので格安です。でも新型の『iPod touch』は欲しいですね。
記者  今度発売されるバージョンですか?
ふく  はい。それだけはどうしても欲しい。日本で買ってもらって、送ってもらうしかないかなぁ。

・カオサンのニートは無能
記者  ふくちゃんはすでにカオサン通りから引っ越したんですか?
ふく  はい。もうマトモな生活をしていましゅ。
記者  じゃあカオサン通りには行ったりしてないんですか?
ふく  たまに行きますよ。
記者  友達がいるんですか?
ふく  友達はいません。様子見ですね。今もたまに見にいきますが、クズだらけと言いたい。
記者  クズといいますと?
ふく  カオサンに沈没している日本人のニートどもは無能なクズです。
記者  すべての沈没者がそうとは限らないのでは?
ふく  すべてではありませんが、大半のヤツラは目標がない無能なクズです。
記者  意味のない沈没は「死んでいるのと同じ」とさっきも言ってましたね。
ふく  沈没してもいい。でも、自分を向上させようと努力しないと、単なるダメ人間、すなわち無能です。
記者  ふくちゃんはどうやってそんな沈没生活から抜け出したのですか? 勉強以外で何かきっかけが?
ふく  DJ北林のおかげれしゅ。
記者  DJ北林はどんな人ですか?
ふく  面白い人ですよ。彼は僕にとって師匠のような存在です。
記者  彼のどんなところを尊敬しているんですか?
ふく  豪快なところでしょうか。僕も彼の素性をよくわからないんですよ。DVDの『やさぐれ旅行人 DJ北林 第七章』に僕と一緒に出てますので見てみてください。

・好きな食堂は北京飯店
記者  ふくちゃんはかなりのグルメと聞いていますが、お勧めの食堂とかありますか?
ふく  バンコクの有名なホテル・台北旅社の近くにある北京飯店(スワニー食堂)が好きですね。
記者  チャイナタウンですね。かつて、多くの有名な日本人作家が滞在していた地域と聞きます。
ふく  そうれす。
記者  作家のクーロン黒沢先生も、その時代にこのあたりに滞在してたんでしたっけ?
ふく  クーロンは違いますね。クーロンはもっと後期だったはず。でもクーロンも北京飯店では食べたんじゃないかな。
記者  なるほど。思い出しましたが、クーロン先生の著書にもチャイナタウンの話が出ていた気がします。

~場所は北京飯店へ~

ふく  ここのオススメは、唐揚げとトンカツれしゅ。
記者  唐揚げというより、見た目はフライドチキンですね。うん、美味しい!
ふく  ビール飲んでいいですか……?
記者  どうぞどうぞ飲んでください。ここはご馳走させていただきます。
ふく  このトンカツ、衣があまりついていないのが特徴です。
記者  柔らかくて美味しいですね。この食堂は揚げ物が多いんでしょうか?
ふく  そうですね。揚げ物は何でもおいしいれす。
記者  安くて美味しいなら、またきたいですね。
ふく  あっ……オススメ料理は唐揚げじゃなくてオムライスれした……。
記者  もうおなかいっぱいなのでまた今度にしましょう(笑)。ビール飲んでください。どんどん。
ふく  はい。ではお言葉に甘えてもう1本イッチャイますかぁー!!

~約30分後~

ふく  本当……カオサンのヤツラは……。あいつら……。
記者  飲みすぎじゃないですか?
ふく  大丈夫れす。さあ、次ぎ行きましゅか!
記者  泥酔してますが大丈夫ですか?
ふく  シーロムに『ウッドボール』という店があるんれしゅ。そこのカレーがうまいんれしゅ。
記者  おもしろそうですね。いきましょう!
ふく  タ~レパ~ンダッ♪
記者  大丈夫ですか?
ふく  タ~レパ~ンダッ♪ タ~レパ~ンダッ♪

中編に続く →

Photo by Rocket News24 Staff / 本誌記者撮影
Correspondent: Kuzo