去る5月21日、米国の女優、コメディアン、歌手として多彩に活躍したカーラ・ジルベール・スミスさん(47歳)が亡くなった。彼女は亡くなる前に家族や友人に内緒で遺言ビデオを撮影しており、葬儀でその映像が公開されたのだが、その映像が動画共有サイト『Youtube』に公開され話題になっている。

コメディアンとして活躍した彼女らしく、笑いを誘う内容になっているのだが、大切な人たちへのメッセージを語る場面では目に涙を浮かべている。遺言ビデオでもユーモアを忘れない彼女の姿は、涙なくして見ることができない。

カーラさんはカナダ、ボストン、ニューヨークなどの劇場で女優として活躍していた。歌手としても才能を発揮し、交響楽団やロックバンドなど、様々な音楽ジャンルとのコラボレーションを試みている。非常に才能に溢れた人物として知られていたのである。

そんな彼女だが、2007年12月に筋萎縮性側索硬化症(通称:ALS)と診断され、以来闘病生活を送っていた。ALSとは筋肉の萎縮と筋力低下をきたす病気で、治療法のない病気といわれている。発症から3~5年で呼吸筋麻痺により死に至る。彼女は長い闘病生活を経て、2010年5月21日に永眠した。

彼女が撮影していたビデオは、葬儀までの間の1年間、家族や友人には一切秘密にされていた。葬儀の席上で映像が公開されると、列席者一同は大変驚いたそうだ。

映像の中で彼女は、背中に羽、頭には天使の輪を浮かべ、青空の下で、ビデオに向かって語りかけている。神様が特別に許可して、天国からの生中継をしているという設定だ。彼女は天国の暮らしに満足しており、心配はいらないと家族を慰めた。そして多数の有名人と会い、若くして亡くなった俳優のリバー・フェニックスとデートをしたとも伝えている。

映像の後半で、家族や友人の名前を語り、「天国ではあなたたちに会えないのが寂しい」と涙ぐみながら、思いを語った。「私のために泣かないで。元気を出して。楽しんでね」。そして、最後に最高の笑顔で「バーイ!」と言って、映像は終わっている。最後まで本当に人を楽しませ、笑顔を届けようとした彼女の生き様が、この映像に納められている。カーラさんはきっと、この映像のように天国でも楽しく過ごしていることだろう。ご冥福をお祈りする。

Screenshot from Youtube.com.
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