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潔癖症とは過剰に汚れを気にしすぎる病気で強迫性障害の一種だ。例えば、電車の吊革を触れなかったり、自販機のボタンが押せなかったたり、他人が使ったPCが使えなかったり・・・みなさんもこんな症状を一度は耳にしたことがあるだろう。

だが、もっと上をいく潔癖症の人も存在する。川本さん(男・仮名)は現在33歳。この川本さんの兄弟で3つ年上の姉・とも子さんはかなりの潔癖症だという。とも子さんの潔癖症ぶりは家族の中ではもちろん、とも子さんを取り巻く友人の間でも有名でよく笑い話になるという。今回はとも子さんの弟である川本さん(33歳)にお話を伺った。

記者:川本さんのお姉様がかなりの潔癖症とのことですが

川本さん:かなり凄いですね。例えば、テレビで「洗濯機の裏はカビだらけ!皆さん、きちんとお掃除しましょう。」というお昼の番組を見て、姉は即、自宅の洗濯機を捨てました。テレビではお掃除方法も紹介していたのですが・・・

記者:それは、もったいない・・・

川本さん:
誰も姉は止められません・・・。最近では料金未払いで携帯電話が止められ、ドコモに電話したそうなのですが、ドコモの人に「お客様のお電話番号を教えて頂いてもよろしいでしょうか?」という質問に、姉は「個人情報だから、ヤダ!」って言ったそうです。

記者:ドコモの人がなんて対応したか気になります。

川本さん:
いや、もうそこまで聞いてお腹いっぱいになりましたよ。

記者:他にありますか?

川本さん:姉は結婚しているのですが、結婚式後に旦那さんが、式に参加しなかった人たちに結婚の報告と新居の案内をハガキで送ろうとしたそうなんですね。でも姉は「知らない人に大切な住所は教えたくない!」とこれを拒否しました。

記者:
知らない人扱い・・・

川本さん:はい・・・。もう姉のエピソードは今回だけではお伝えできませんが、もうひとついいですか?

記者:ぜひ、お願いします。

川本さん:これは姉の以前のマンションでの出来事です。マンションの貯水タンクが清掃されると、台所から少し、汚い水が出ますよね?

記者:はい。数分間流さないといけないんですよね?

川本さん:そうです。清掃の後、ちょっと汚い水が出たらしいのですが、姉からは「ドロ水が水道から出ているから助けて!」と私に連絡がありました。しょうがなく、姉のマンションに向かいましたが、やはりドロ水ではなく、ちょっと汚れた水で数分間流せば問題は解決しましたが、姉らは数日後をそのマンションから引っ越ししました。

記者:
・・・・そしてまたマンションに引っ越しされたんですよね?

川本さん:
はい。貯水タンクがある限りこの問題は付いて回ります。ラストにもうひとついいですか。姉は電磁波がなぜか大嫌いで、常に「電磁波」を測る機械をもっています。姉は子供がいるのですが、携帯電話で姉の子供を写メしようとする人がいれば、それを止めにかかります。本当に困った姉です。

記者:なるほど。しかしなぜここまで、お姉さまは潔癖症になってしまったんでしょうか?ちなみに川本さんはどうなのですか?

川本さん:まず、私は潔癖症ではありません。姉がここまで潔癖症になった根本的な理由はわかりませんが、もともと私たちの家族は母子家庭で姉が兄弟の面倒をかなり見てくれたんですね。責任感がとても強く・・・もしかしたら、これがひとつの理由なのかもしれません・・・

川本さんは、終始笑顔で今回のインタビューに答えてくれた。他にもまだまだ伝説があるようでもしチャンスがあればまたご紹介したい。なお、川本さんのお姉さまの潔癖症具合は年々軽度になってきているとのことだ。